五島列島の旅⑥

頭ヶ島天主堂
頭ヶ島天主堂

8月2日:今日も北へ流れる上潮を利用します。未明に高井旅を漕ぎだし、朝凪の海を漕いでいると左手の港から次々にはえ縄漁船が出港してきました。東シナ海へと漁に出る船団のようです。重油代の高騰と漁獲量の減少で厳しい状況とのことですが、10数隻の船が1列で航行する様は勇壮で誇らしげです。頭ヶ島までの約20㎞は休憩なく漕ぎました。赤い橋の下の激潮に乗って北に回りこんだ入り江の奥に石造りの頭ヶ島天主堂があります。その下のキリシタン墓地はきれいに掃除されていて、青い海をバックに静かなたたずまい。世界遺産登録のために訪問者をカウントしている役場の人と話をしました。有川の寿司屋を紹介してもらったのですが、有川湾へ漕ぎ出すと、目前の津和崎半島が近く見えてそちらへと行ってしまいました。2時間漕いで着いた小串の港では子供会の行事が行われていて、私たちも飛魚(アゴ)にビール、流しソーメンをご馳走になり、尾根上に立つ「マルゲリータ」の温泉まで車で運んでいただきました。五島の人たちのこうした親切さは、いったいどこから来るのでしょうか。温泉から帰った夜は、いただいたおにぎりや鶏の唐揚で夕食。公園の角を借りて泊まりました。